アクアグリップのコンセプト
"アクアグリップ"は、従来の希釈型溶剤とは
全くコンセプトを異にする防滑溶剤です。
従来の防滑溶剤は床材の種類に応じて溶剤原液を希釈し、慎重にパッチテストを重ねて放置時間を決めるという作業が必要でした。
私たちはこの施工方法にこそ、溶剤工法の決定的な弱点があると考えました。現場で厳密にテストを繰り返しながら希釈作業を行っても、結局は勘に頼って行う作業なので、施工対象床面のすべてについて性能の安定した溶剤を作れたかどうかは保証の限りではあり得ません。
希釈そのものは水で行うため、作業環境によっては放置中に急速に水分が蒸発し、濃度が上がってしまいますが、その読みも経験値というよりは勘に頼る作業といって過言ではありません。
『アクアグリップ』は、メーカーの研究施設において多数のテストピースを対象にした試験を繰り返し、石材の種類や環境、ニーズに合わせて選択できるように、3種類のラインナップを用意しました。
- 石材の仕上がりの美しさを極力変える事なく滑りを止めたい
- 多少表面は変化しても、しっかりと止めたい
- 広範囲の床を一気に滑り止め加工したい等々、ニーズに合わせた選択が可能で、しかも安全で環境負荷が無いという2つのポイントをクリアする溶剤として開発された新発想の防滑溶剤です。
(施工後の1次排水の分析表を提出させていただきます。)
『アクアグリップ』シリーズの溶剤には、多くの希釈型溶剤入っている硫酸や塩化水素、硝酸塩などの強酸成分は全く含まれていないため、浸透した溶剤によって石材が中から壊れていく内部劣化も生じることはありません。
また、工場における調整時の溶剤に一切手を加えないことで、製造者責任(PL保険)が担保されています。
従来、非常に特殊なノウハウが必要で難しいとされてきた溶剤による防滑施工の概念を根本的に変える製品であり、これによって溶剤による防滑施工はまったく身近かなものとして認知されるものとなるでしょう。
= 危 険 = 希釈型防滑溶剤に含まれる超強酸成分は時間とともに石材を蝕みます。 |
施工費用の明細化
「材工共」「一式見積」の工事という“常識”は非常識に。
施工全体の費用明細も明確に出せるようになります。
あらゆるジャンルで技術革新が進んでいます。防滑工法の世界においてもそれは例外ではありません。弊社は防滑溶剤工法のノウハウ面での特殊性、難易度のハードルを下げること、そして安全な施工方法であること徹底して追究してきました。そして、広範な石質床材に対して十分な滑り止め効果を発揮することができる、究極の滑り止め溶剤『アクアグリップ』シリーズの開発に成功しました。
従来の溶剤販売会社と違い、弊社では販売代理店方式やフランチャイズ方式の販売方法は行っておりません。弊社で施工の受託仲介も致しますが、見積に際しては材料、工賃等の明細をお出しすることを原則とし、従来の材・工共で○○○○円、平米単価○○○円×○○uという一式見積は行いません(20u以下の施工は除く)。作業費用と材料費が明確になるため、施主側で予算計画が立てやすくなり、根拠が不明で判断しにくかった施工発注価格についても、適正にご判断いただくことが可能となります。
アクアグリップのラインナップ
「石材の造岩成分を狙い撃ちして、表面の荒れを抑える。」
職人技的ノウハウを参考に、溶剤そのものを進化させました。
あらゆる石質床材に対応可能なラインナップをご用意。
品名記号 | 作用成分 | 可使時間 | 対応ニーズ | 対応石材 |
G-35 (弱) |
フッ化水素 アンモニウム |
5-10分 | 鏡面仕上げ御影石のツヤを保ちながら滑りを止めたい時に | 御影石鏡面仕上げ(黒御影石はイオン反応で色が薄くなります)、セラミックタイル |
G-35 (強) |
フッ化水素 アンモニウム |
5-8分 | 鏡面仕上げ御影石のツヤを保ちながら滑りを止めたい時に | 御影石鏡面仕上げ(黒御影石、さび御影石はイオン反応で色が薄くなります。)、セラミックタイル |
G-11 | フッ化アンモニウム有機・無機混合酸特殊界面活性剤 | 5-10分 | スロープなど、表面を多少荒らしてもしっかり止めたい場合に (防滑効果・強) |
磁器タイル、せっ器タイル、洗い出し (自然石) |
G-12 | フッ化アンモニウム有機・無機混合酸特殊界面活性剤 | 20分以上 | ―気に広い範囲の防滑施工を行いたい時に (防滑効果・中) |
磁器タイル、せっ器タイル、洗い出し (自然石) |
G-13 | フッ化アンモニウム有機・無機混合酸特殊界面活性剤 | 10-15分 | 一気に広い範囲の防滑施工を行いたい時に (防滑効果・弱) |
磁器タイル、せっ器タイル、陶器タイル、セラミックタイル(ツヤが無くなる場合もあります) |
G-14 | 有機酸、ビルダー | 5-10分 | テラゾータイル、 大理石 |
テラゾータイル、大理石、 コンクリモルタル床 |
G-35(弱・強) | → | 限りなく中性に近く、タイルの質感や鏡面仕上げの輝きを大事にしながら滑りを止める溶剤。 対象床材:磁器タイル、せっ器タイル、御影石 |
G-11,12,13 | → | 酸性域溶剤ながら危険成分を一切排除。表面は多少荒れてもしっかり止めたい時に。 対象床材:磁器タイル、せっ器タイル、御影石、セメントタイル |
G-14 | → | 強い酸性、ただし危険成分は無配合。柔らかい石質床材に最適。 対象床材:セメントモルタル床、テラゾータイル、大理石、天然石 |
他工法との比較
アクアグリップ工法は、『安全性』『簡便性』『ECO』。
あらゆる観点から優れた滑り止め工法です。
■ 各滑り止め工法比較表(10平米施工時)
アクアグリップ工法 | ブラスト工法 | ジェットバーナー工法 | カッティング工法 | |
施工可能 タイル厚 |
5mm以上 | 30mm以上 | 30mm以上 | 30mm以上 |
施工時 使用材料 |
本溶剤 1リットル |
硅砂 306kg |
炎 プロパンガス5kg |
コアカッター 6% |
施工時注意点 | 特に無し | 騒音及び粉塵 | 1,800℃以上の炎 | 騒音及び汚泥 |
施工時 使用燃料 |
無し | 軽油 | プロパンガス | ガソリン |
施工時間 | 約20〜30分 | 約3時間 | 約1時間 | 約3時間 |
耐久性 | 約2〜3年 | 約1年 | 約1年 | 約1年 |
再施工 | 2〜3年後 | 再施工困難 | 再施工困難 | 再施工困難 |
メンテナンス | 6ヶ月に1度 | 日々 | 日々 | 日々 |
メンテナンス 方法 |
洗浄 | 洗浄 | 洗浄 | 洗浄 |
欠損率 | 0% | 10% | 16% | 0.2% |
劣化率 | 0% | 10% | 16% | 16% |
施工時騒音 | 騒音無し | 85dB | 55dB以下 | 54〜90dB |
CO2排出量 | 0t-CO2 | 0.007256t-CO2 | 1.557041603t-CO2 | 0.008706225t-CO2 |
廃材料 | − | 0.03立米 | 0.05立米 | − |
汚泥量 | − | − | − | 180リットル (アルカリ性) |
一般排水液 (水) |
3リットル | − | − | − |
消費カロリー (人) |
約27.6kcal (1人) |
約499.8kcal (2人) |
約166.0kcal (2人) |
約499.8kcal (2人) |
消費カロリー (燃料) |
0kcal | 約23,260kcal | 約50,000kcal | 約27,000kcal |